新収蔵資料を特別公開について

2021年05月26日

新たに収蔵した資料「萩原朔太郎書簡 竹村俊郎宛 1918(大正7)年11月4日」を特別公開します。

会期中、6月14日(月)~18日(金)(16日(水)をのぞく)は無料でご覧いただけます。

会 期:2021(令和3)年6月14日(月)~8月1日(日)

会 場:前橋文学館2階朔太郎展示室

観覧料:6月19日(土)から、一般500円(特別企画展の観覧料を含みます)

    (高校生以下、障害者手帳持参の方とその介護者1名は無料)

資料概要:今回収蔵した萩原朔太郎の書簡は、『萩原朔太郎全集』(筑摩書房版)に未収録の新資料です。

書簡は、朔太郎の生家である前橋市北曲輪町69番地から発信されており、消印は1918(大正7)年11月4日となっています。

宛先は、東京市麻布区の詩人竹村俊郎(たけむら・としお)です。竹村は山形県出身ですが、朔太郎が書簡を送った当時は滞京していました。

書簡の内容は、「目下流行の例の悪風邪に犯されて」おり、滞京中の竹村に会いに行くことができない。なんとか会いたいので、滞京予定を教えてほしい。そして、竹村の出版予定の詩集について力を尽くす、ということが書かれています。

朔太郎が書簡中に「目下流行の例の悪風邪」と書き記しており、これは当時日本のみならず世界的に流行した「スペイン風邪」の流行時期と重なることから、朔太郎が「スペイン風邪」に罹患していた可能性を示す資料です。

また、この書簡の書かれた1918(大正7)年前後は朔太郎の動向を知る手がかりが少なく、今後の萩原朔太郎の基礎研究資料として非常に重要なものです。

 

※竹村俊郎(たけむら・としお/1896(明治29)年―1944(昭和19)年)

山形県出身の詩人。1919(大正8)年4月に、第一詩集『葦茂る』(感情詩社)を刊行。『葦茂る』の序文は萩原朔太郎が執筆した。

 

※会期は、新型コロナウイルスの感染状況によって、変更する場合がございます。

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